お小遣い稼ぎに、家計の足しに、しっかり稼ぎたい!そういう思いで在宅ワークを始めたい主婦の方は多いと思います。
このご時世、在宅ワークは認知度も高まり、シェアも大きく拡大しました。
しかし、「資格もスキルもない私が稼げるのか…」と足踏みしている人も多いと思います。
結論から言います。
在宅ワークはスキルと、きちんとした認識と計画性がなければ稼げません。
初心者からたくさん稼げるようになった人は、あらかじめ持っていたスキルを活かせた人か、並々ならぬ努力を時間をかけて行った人です。
この記事では
- 在宅ワークに必要なスキルも資格も実績もないわたしが、甘くない世界で現実を目の当たりにした話
を書こうと思います。
初めての案件に受かるまでの経緯もお話します。
在宅ワークには大きなメリットと、始めてみないとわからないデメリットがあります。
それらを含めてご説明していきます。
これから始めようか迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
Life is not that easy…
在宅ワークのメリット
まず、メリットからお話します。
- 出社の必要がない
- 時間の融通が利く
- 仕事量を調整しやすい
- 休憩をゆっくり取れる
- 場所を選ばない「ノマドワーク」も
ひとつずつご説明します。
①出勤の必要がない
満員電車、自動車の運転、徒歩や自転車。
そんな体力を使う移動がないのが在宅ワークの魅力ですよね。
身支度を整える必要がなかったり、必要でも全身かっちりしていなくて大丈夫なことも多いです。
私はパートをしていましたが、いつも出勤でぐったり疲れてしまっていました。
パートを辞めたところ、睡眠時間が半分近く減りました。
出勤は、思っているよりも体力を使っているのです。
出勤がなければ、その分の体力を仕事に回せます。
②時間の融通が利く
在宅ワークを選ぶ一番の理由は、これではないでしょうか。
- 主婦が家事、育児の合間に
- サラリーマンが、退社後に夜だけ副業
- 家から離れられない、家族の介護の合間に
それぞれのライフスタイルに合わせて仕事ができます。
まとまった時間が作れなくて稼ぐことを諦めていた人も、挑戦ができます。
③仕事量の調整をしやすい
在宅ワークは基本「業務委託」「請負」という契約になります。
会社に属さず、都度契約をして仕事を受注するスタイルです。
「ノルマなし」や「どのくらい働けるか最初に申告をする」といった、あなたに合わせた業務量にしてくれるところもあります。
契約内容をよく確認して、無理をしすぎないように自己管理をしましょう。
④休憩をゆっくり取れる
家なら、人目を気にせずゆっくりと休憩がとれます。
私は人が同じ空間にいるだけで疲れてしまうので、パートの社員食堂ではあまり休めませんでした。
日本は「休憩時間でも必要があれば働け」という風潮です。
しかし、人間は休憩を取らないと作業効率が落ちるんです。
疲れて頭がぼーっとしたり、ふらついたり。
そんな状態で働いてもパフォーマンスは上がりません。
仕事のできる人は、しっかり休んで効率よく働いています。
⑤場所を選ばない「ノマドワーク」も
「ノマド」は遊牧民のことです。
遊牧民は持ち運びできる家と共に、移動しながら生活しています。
ノマドワークは、働く場所を固定せずにする仕事のスタイルです。
Wi-Fiのある喫茶店でパソコン作業をしたり、図書館でスマートフォンやタブレットで仕事をしたりします。
職種によっては、そうした自由な仕事の仕方をすることもできます。
ちなみに、公共のWi-Fiはセキュリティが万全ではありません。
公共Wi-Fiになりすまして情報を抜き取る悪質なものもありますので、十分注意しましょう。
職場によっては公共Wi-Fiは使用禁止としているところもあります。
重要なデータを扱う場合は、ネットワークを使わない作業のみにしたほうが良いです。
在宅で仕事って、素敵なワークスタイルだよね~
在宅ワークのデメリット
一見いいことだらけの在宅ワークですが、デメリットも少なくありません。
- 賃金が低い
- 案件を獲得するのが大変
- 稼げるまでに時間がかかる
- 保証がない
- 詐欺が多い
どういうことかご説明します。
①賃金が低い
イラストレーターやエンジニアなど、スキルがある人は大きな収入を得ることができます。
しかし、資格もスキルもない状態で受注できる案件は、びっくりするほど低単価です。
例えば、
- データ入力 5円/1件
- ライティング 0.1円/1文字
- 内職 10個/1円
などです。
この場合、データ入力は100件で500円
1分に1件入力できたとしても1時間300円
時給に換算するとかなり厳しい金額になります。
「誰でもできる」ものは本当に安い案件ばかりです。
ですから、スキルなしからの在宅ワークは他に家計を支える収入が必要だということです。
生活に余裕のない人がいきなり収入の軸に据えるのは無理でしょう。
②案件を獲得するのが大変
「在宅ワーク」と「在宅勤務」は似ているようですが、契約形態が違います。
どこにも所属せずに、自分で仕事を取ってきて働くスタイル
企業に所属して、家で業務を行う働き方
在宅勤務は「企業が雇用している労働者の勤務場所が家」という状態です。
一方在宅ワーカーは、その都度クライアントや企業と契約を結ぶ必要があります。
在宅ワーカーと長期の「業務委託契約」を結んでくれるところも多いですが、「雇用」ではないため企業は在宅ワーカーを切りやすいのです。
そうなれば、また就活をしなければなりません。
③稼げるまでに時間がかかる
スキルがないうちは単価の低い案件しか受注できないことがほとんどです。
ですから、仕事をしながら資格を取ったり、スキルを磨くことが必要になってきます。
この「最初のうちは思うように稼げない」というハードルが、在宅ワークを諦めていく大きな理由なのです。
取りたい資格や磨きたいスキルに関係する案件を、低単価でも進めていくことが大切になってきます。
④保証がない
業務委託契約は次のような特徴があります。
- 企業に雇用保険の責任がない
- 厚生年金、労災保険、健康保険などの雇用保険をかけてもらえない
- 健康診断に自分でいかなくてはならない
- 源泉徴収をしてくれるところとそうではないところがある
源泉徴収をしてもらえないということは、収入によっては確定申告をしなければなりません。
在宅ワークは保証がないうえに、事務手続きも自分で行う必要があるのです。
その知識も必要になってきます。
ちなみに、保証については個人で入ることができるものがあります。
稼げるようになってきたら、そちらの加入を検討しても良いかもしれません。
⑤詐欺が多い
最近では求人サイトでも顔を合わせずに契約できるシステムがありますが、詐欺案件に引っかかった、という話は跡を絶ちません。
私はIndeed、求人ボックス、CloudWorks、Lancersを巡回していましたが、あやふやな案件もよく見かけました。
- やたらと高単価
- 条件が良すぎる
- 仕事内容が曖昧
- 同じ求人がずっと更新され続けている
- クライアントが本人認証をしていない(クラウドソーシング)
などです。
クラウドワークスのあやふやな案件
クラウドワークスで時間の自由度が高い求人がありました。
ホームページもあり、Googleの住所には会社の写真がありました。
時給も良かったので応募してみたのですが、テストの結果は不合格。
テスト料11円を受け取り、評価をしました。
テストとはいえ受けさせていただいたので、良い評価をつけました。
おかしいなと思ったのはそのあとで、募集は頻繁にあるのに、いつまでも複数項目の求人が更新され続けているのです。
すでに3桁に上る契約をしています。
最近「アカウント売り」が横行しているらしく、評価の高いアカウントは何万円もの値がつくそうです。
これはあくまで個人の感想ですので、「そんなことを言ってる人もいたな」くらいの参考程度でお聞きくださいね。
Indeed
Indeedは掲載審査が緩いらしいです。
Indeedはデフォルトで、応募と採用の際、登録した住所や電話番号を企業が見ることができる設定になっています。
「個人情報を開示しない」という設定にもできますので、応募の際は十分気をつけましょう。
金銭を要求される
もし金銭を要求されたら、詐欺の可能性が高いです。
怪しいと感じたらすぐに辞退しましょう。
知識がないと危ないこともあるよ
仕事の探し方
では、実際に仕事をどうやって探すかを3つのケースでご説明します。
求人サイト
エンゲージ・en転・タウンワークなどの求人サイトでは、条件を絞って検索をかけます。
実は在宅ワークも結構ヒットします。
しかし、
- 1日7~8時間
- 残業あり
- 週1~2日出勤あり
- テレフォンアポイントメント(電話での営業)
- カスタマーサービス
というものがほとんどで、隙間時間でしっかり稼げるものはありません。
普通にしっかり拘束時間が決まっていますし、出勤のあるなしに関わらず募集地域を限定しているところがほとんどでした。
テレフォンアポイントメントやカスタマーサービスは実際にお客さんとやり取りをしますので、かなり大変な業務です。
特にテレフォンアポイントは精神的にきついです、胃をやられます。
「すきま時間」と検索するとよく出てくる「アンケート入力」はお小遣い程度を稼ぐのも大変な低賃金やポイント制です。
主婦が家事育児の合間にできてしっかり稼げる仕事は見つけられませんでした。
リクルートエージェントやマイナビエージェントなどのエージェントサイトは、登録すると自分の希望に合った仕事を紹介してくれます。
しかし、紹介される仕事はがっつり働くものばかりで、在宅ワークはありませんでした。
クラウドソーシング
クラウドソーシングとは、ワーカー(労働者)を探したいクライアント(依頼者)と、仕事をしたいワーカーを繫ぐサービスです。
クライアントが出す案件に応募したり、ワーカーが自分をアピールしてスカウトしてもらったりします。
契約 → 仮払い → 作業開始
という流れのところが多いので、賃金が支払われないというトラブルを防ぐことができます。
有名なところで
- CloudWorks
- Lancers
- coconala
- サグーワークス
などがあります。
以下、それぞれの概要です。
CloudWorks
日本最大級のクラウドソーシングサイトです。
登録者数、案件数は日本一です。
日々新着の案件が更新されます。
最初にクラウドソーシングを始めるのにおすすめです。
Lancers
こちらも大手有名サイトです。
CloudWorksより専門職向けの案件が多い感じがします。
coconala
最近よくCMをやっていますが、coconalaは他とは少し違う方向性のサイトです。
自分の得意なことを出品して、気に入った人が購入するシステムです。
「イラスト書きます」「動画編集します」
といったクリエイターの出品や、
「グチを聞きます」「カウンセリングします」
という相談サービスもあります。
coconalaは気軽に出品できます。
しかし、買う側にとってはショッピングサイトのようなものなので、サービスを売るのにマーケティングが必要になってきます。
サグーワークス
ライティング専門のクラウドソーシングサイトです。
ポイントを貯めて換金するようです。
私も登録しましたが、利用者に対して案件が少ないようです。
常に「今できる仕事はないよ!」と言われ、一度も提案すらできませんでした。
ぜんぜん特徴が違うんだね
個人で起業する
個人事業主となり、継続した収入を得られる事業を自分で起こします。
すべてを自分で決められる半面、すべて自己責任で行っていかなければなりません。
継続した収入があれば個人事業主になれるので、会社に属さない大家さんやブロガーも個人事業主になります。
クラウドソーシングで高単価案件を目指すには
では、クラウドソーシングで高単価案件を目指すのになにが必要か、大切なポイントを3つをお伝えします。
①プロフィールの充実
プロフィールはお互いを知る重要な情報源です。
自己紹介や職務経験、実績、稼働スケジュールはしっかり書きましょう。
相手目線で「この人になら仕事を任せられるな」と思えるかチェックすると良いです。
本人認証や秘密保持契約などを行っておくと、相手からの信用度がぐっと上がります。
②挨拶をしてマナーを守る
相手と顔を合わせることなく完結するからといって、基本的なマナーを疎かにしてはいけません。
ネットで暴力的な発言をしている人がいたら、不快に思いますよね。
文面でのやり取りのみだからこそ、そこから社会人としてのモラルや人間性を見られています。
「ビジネスマナーの守れる人だな」と好印象を持ってもらえれば、継続して発注してもらえる可能性も高まります。
③低単価案件からコツコツと
資格やスキル、実務経験がなければ、いきなり高単価案件に受かることはまずありません。
会社勤めをしてきた人にとっては本当にびっくりする金額ですが、まずは「実績作り」です。
初案件獲得まで
私はまず、アンケート回答10円、200文字のライティング50円といったタスク案件を何件かこなしました。
タスク案件とはクライアントが用意した作業を行い、クライアントから承認が出れば賃金がもらえるというものです。
簡単で承認率が高いので、初心者はそこから始めます。
しかし、1作業につき100円を切るものがほとんどです。
タスク案件をいくつか行ったあと、「そろそろちゃんとした時給になる仕事がいいな」 と思って、時給換算700円以上になりそうな案件ばかりに応募していました。
しかし、全く受かりませんでした。
在宅ワークブームは世間の認識を広めた一方で、競争率も高めていたのです。
案件探しと並行して求人サイトも巡っていましたが、どちらも成果がない日々が続きました。
仕事探しに疲れていた頃、在宅ワークでの副業の、あるブログ記事を読みました。
そこには
「在宅ワーク初心者は時給換算してはダメ」
と書かれていました。
なるほど!と元気をもらい、低すぎるからと避けていた低単価の案件に目を向けてみました。
2000文字以上440円のライティング案件に応募し、なんとか契約していただけました。
(ライティングは通常1文字1円と言われています。この案件は1文字0.22円です。)
こんな記事を書いている私自身、「低単価案件からコツコツと」を甘くみていたのです。
経験者が手を出さないような低単価案件、あなたもそこから始めてみてください。
常識は通じない世界なんだね…
初心者におすすめの職種
では最後に、スキルがなくても初心者ができそうな仕事のカテゴリー2つをご紹介していきます。
といっても、最低限のパソコン操作ができることが条件です。
「これからパソコンを始めたい」という人はパソコンの超基本の こちらの記事もどうぞ。
データ入力
表計算ソフトに決められた情報やリサーチした情報を打ち込む、という作業です。
コツコツと作業ができる人におすすめです。
表計算ソフトの最低限の操作ができる必要があります。
たいてい、MicrosoftのExcelやGoogleスプレッドシートを使います。
Excelは有料ソフトですが、WEB版は機能制限ありの無料です。
Googleスプレッドシートは必要な機能は無料で使うことができます。
扱うデータは
- 名刺情報
- 企業のホームページや代表取締役の名前
- アンケートの回答
- YahooやAmazonの商品リサーチ
が多いです。
今はBUYMAやeBayという、海外の出品サイトへの商品登録案件も頻繁に出ています(2022.10現在)。
ライティング
クライアントから依頼された内容の文章を書くお仕事です。
200文字といった小さな案件から、10,000文字以上のプロ向けの案件まで、様々です。
文章を書くのが好きな人におすすめです。
ですが、ただ好きなことを綴ればいいだけではなく、仕事で書く文章には書き方があります。
初心者向けの案件には、マニュアルを用意していたり添削をしてくれるところが多いので、そういう案件を選びましょう。
企業が運営しているブログやTwitter、求人記事など、ライティングはこれからも需要が見込まれる仕事です。
人気の有名ライターになると文字単価(1文字当たりの賃金)が10円を超えることもあるそうです。
SNSマーケティングで稼ぐ人も増えていますから、自分もやりたいなというときにライティングスキルは役立ちます。
PC操作スキルと編集ソフトも必要ですが、動画編集も人気です。
「動画編集楽しそう、ぜひやってみたい!」という人におすすめのクリエイター向けパソコンのレビュー記事は こちら。
まとめ
在宅ワークは楽でも簡単でもありませんが、それでもメリットが大きいものです。
- 出社の必要がない
- 時間の融通が利く
- 仕事量を調整しやすい
- 休憩をゆっくり取れる
- 場所を選ばない「ノマドワーク」
この条件でしっかり稼げたら本当に夢のようだと思います。
そのためには
- 最初は稼げないものだと割り切る
- 資格やスキルを習得して賃金UP!
- コミュニケーションに気を配る
- 詐欺に気をつける
- 折れそうな心と戦うモチベーションを見つける
在宅ワークデビューではこれらを心がけましょう。
私はパートを辞めて初めての受注まで1ヶ月かかりました。
リスクの少ないものから、焦らず地道に始めましょう~
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